SSDが読めない時にやること |データ復旧の見積は20万円でした

60歳からのブログ

あなたは突然、SSDが読めなくなったらどうしますか?

私は実際に、その状況を経験しました。データ復旧の見積は、約20万円。しかも「この金額でも復旧できない可能性があります」という回答でした。

この記事では、まずやってはいけないこと、復旧費用の実額、業者に聞くべきことをお伝えします。

※ 今まさに困っている方は、次の見出しだけ先に読んでください。

まず、やってはいけない3つのこと

私が最初にやってしまったのは、あわてて差込口の変形を整えようとしたこと。そして、何度も抜き差しを繰り返したことでした。

後で知ったのですが、これが一番やってはいけないことでした。

同じ状況の方に、先にお伝えします。

1. 端子や差込口を触らない・抜き差しを繰り返さない

「もう一度つないだら読めるかもしれない」と、つい何度も試してしまいます。変形が気になって、直そうとしてしまうこともあります。

けれど、端子を曲げ直そうとすると、内部の接続を切ってしまうことがあります。また通電するたびに機器の内部では処理が動いていて、読めない原因が内部の不具合だった場合、繰り返すほど状態が悪くなり、あとから業者でも取り出せなくなることがあります。

1〜2回試して読めなければ、そこで止めて外してください。形が気になっても、そのままにしておくのが正解です。

2. 初期化・フォーマットをしない

パソコンにつなぐと「このドライブは使用できません。フォーマットしますか?」と表示されることがあります。

ここで「はい」を押してはいけません。押した時点で、残っていたデータの手がかりが消えてしまいます。

修復のためのメッセージのように見えるのが、いちばん怖いところです。私は押しませんでしたが、焦っていたら押していたと思います。

3. 新しいデータを書き込まない

読めなくなった機器に、別のファイルを保存したり、復旧ソフトをその機器の中に入れたりしないでください。

データは、見えなくなっていても中に残っている場合があります。そこに新しいものを書き込むと、残っていたデータの上に重なって消えます。

復旧ソフトを試すなら、必ず別の場所にインストールしてから使ってください。

SSDが突然読めなくなった日

3月 5日(木)、突然SSDが読めなくなりました。

慌ててネットで検索し、データ復旧について調べ、すぐに電話。5件ほどお電話しましたが、受付の対応はさまざまでした。中には不安を煽る業者もあり、私はパニック状態に陥りました。

ほとんどは丁寧に事情を聴いてくれるものの、返ってくる言葉は同じでした。

担当者
担当者

「データをすぐに送ってください。復旧が可能か、診断とお見積をいたします」

TOM
TOM

今すぐには、分からないんですか?

そう聞き返しても、答えは変わりません。

今必要なデータを手元から手放すことができず、頭はますますパニックに。

そもそも、なぜこうなってしまったのかはこちらに書いています。

しかし、そこで突きつけられた現実は…💦

データ復旧業者5社に電話して分かったこと

  • どこの会社も、最初は金額を言わない
  • 診断結果が出るまで数日〜2週間かかる
  • 「大切なデータを今日中に送付してください」と急かされる

最低5万円、上限は無制限

やっと聞き出せた金額が「下限でも5万円、上限は無限です」。ほとんどの会社が、同じ回答でした。

その言葉に、正直、頭が真っ白になりました。

焦りと絶望

とはいえ、これ以上、今の私にできることはありません。ただ少しでも冷静になり、行動することしかできませんでした。

二次診断を申し込むと、どうなるのか

メールには、二次診断の判定が3段階に分かれると書かれていました。要点をまとめると、こうなります。

二次診断の判定費用キャンセル
「物理・中度」の損傷で、復旧できると判断198,000円(税込)できない
自動的に注文扱いになる
「物理・重度」の損傷で、復旧できると判断198,000円を超える
(別途見積り)
できる
料金は発生しない
復旧できないと判断費用なし・機材は返却できない
(そもそも申込自体が成立せず、無料で返却)

一番驚いたのは、1段階目です。

損傷の度合いが「中度」で、なおかつ「直せる」と判断された時点で、キャンセルはできません。金額を見てから決める、ということができないのです。

つまり「20万円払えば必ず戻る」のではなく、「戻るとしても20万円から」ということ。

私は、可能性に掛けることも考えましたが、

「この金額でも復旧できない可能性があります」という一文の重さが、ここで分かりました。

元の形には、もう戻りません

もうひとつ、覚悟が必要だったことがあります。

二次診断では、必要に応じて基板からメモリチップを取り外して調べます。そして、取り外したチップは基板に戻せません。分解されたままの状態で返却される可能性がある——そう説明されていました。

だからこそ、こちらが「はい」と答えない限り、分解作業は行われない仕組みになっています。

回答期限は、メールが届いてから2週間。

データが戻る保証はないまま、20万円を払うのか。それとも、すべて作り直すのか。
その二択を、2週間で決めなければなりませんでした。

費用対効果と心情|葛藤した数時間

  • 修復不可のリスク回避
    結局できなかったときの、最悪のケースを避けたい
  • 絶対厳守の締め切り
    年度末の資料をまとめる期日までに間に合わせたい
  • 確実性の確保
    期限内に、資料を確実に完成させたい

ここで私は、覚悟を決めました。

すべて作り直す覚悟

この1年間の事業報告。細かなデータをすべて、一から作り直す必要がある状況。さらに、月末の事務処理も迫ってきます。

ほぼ諦めながらも、ひとつずつ作成を始めていました。

業者に依頼する前に確認したい4つのこと

  • 診断は無料か
    ほぼどこも、無料で診断してくれます
  • 金額が出るまで何日かかるか
    2週間程度、必要でした
  • 復旧できなかった場合の費用はどうなるか
    私が依頼したメーカーは無料でした
  • データを手放す前に、自分でできることはないか
    無料の復元ソフトの存在も知りましたが、このときの私には、それを自分でできるほどの余裕も知識もありませんでした

各社の対応は、まったく違いました

  • 取引先の運送会社に引き取りを依頼するので、早急に送ってください
  • 金額は、聞いても答えてもらえない
  • 最低でも5万円はかかると教えてくれた
  • 自社へ持ち込んでもらえれば、査定の時間を最短にします
  • 持ち込んでもらっても、修復は難しいと思われます

メーカーに持ち込んで救われたこと

一番安心できたのは、メーカーでした。

再度問い合わせを行い、翌日、レッスンの合間をぬって持参。そこでもう一度、話を聞くことにしました。

冷静な対応に救われた

焦る私のペースに乱されることもなく、落ち着いたトーンで、忙しい中を丁寧に対応してくださいました。

恥ずかしいやら、情けないやら。それでも私は、少しずつ落ち着きを取り戻すことができました。

依頼せずに済んだ理由|古いバックアップの探し場所

古いデータはいくつも出てくるのに、一番新しいデータが見つからない。

「そろそろバックアップしなきゃなぁ」と思っていた矢先の出来事でした。

何時間も、これまでの保存データを探し続けました。ありとあらゆる引き出しを開け、自宅に持ち帰っているもの、過去の写真や動画を保存しているハードディスク。すべて開けて探しました。

そして、ついに見つけました。

2024年6月のバックアップデータ。

たまたま、自宅で作業するために保存していたUSB。その中に、フォルダが残っていたのです。

もう諦めていた、最後のUSBでした。「まさか、ここには…」とあきらめかけたその時に、見つかりました。

そこからの再構築

安堵するのもつかの間。そこから、必死に作業を進めました。

計算式を入れ直し、データを再構築。3月の数字を入れれば完成だったデータは見事に消えていましたが、基礎が残っていたことが救いでした。

3月末まで、あと約2週間。なんとか平常に戻すため、急ピッチで作業を進めました。

同じことを防ぐバックアップの作り方

今回のことで決めたのは、次の3つです。

  • コピーは3つ持つ
    元のデータ、外付け、もう1つ別の場所。2つでは足りませんでした。
  • 媒体は2種類に分ける
    USBとクラウドなど。同じ種類だと、同時に壊れることがあります。
  • 1つは離れた場所に置く
    自宅と教室、あるいはクラウド。持ち出す機器は、まとめて失う可能性があります。

私を救ったのは、たまたま自宅作業用に保存していたUSBでした。意図せず「別の場所」にあったから、残っていたのです。

まとめ|データは守ってこそ価値がある

毎日使うからこそ、大切なデータはまめに更新してバックアップしておく。

「まだ大丈夫」は通用しません。私が、そうでした。

そしてトラブルが起きたときこそ、焦って触らないこと。この記事の最初に書いた3つを思い出してください。

そもそも、なぜこんなことになってしまったのかはこちらに書いています。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。